夏の空をつなぐ

気まぐれ(にしたくない)日記。

8月262日

 金曜日はM1ゼミがあったので顔を出す。途中でいくつか突っ込んだけど、単に教科書を追っているだけで、案外基礎的なところがわかってないのではという印象を少し抱いた。もちろんきちんと準備はしてあって、教科書に書いてあることは説明できてはいるのだけど。連星系からの重力波のfirst orderの導出もおまけでやってくれて、こちらは自分で計算したことがなかったので勉強になった。とはいえやったことがなかったのはenergy momentum tensorに連星系のそれを入れるところだけ。
 W.H.から僕たちがやっていたことと完全に被っていた例の件のpaper draftが送られてきて、ボスから読んでおくように言われる。W.H.たちはwCDMの場合だけじゃなくてmassive neutrinoの場合もやっているのだが、それにしたってこれでタイトルに"Separating the Universe into the Real and Fake"なんてのをつけるのは流石W.H.だ。僕だったら単に"Generalization of the Separate Universe"みたなタイトルしかつけられなかっただろう。読んでみると、entropy perturbationなんかを使って、local observerにとってはFriedmann eq.がnaïveには成立しないことをスマートに議論していて、流石W.H.やなあと感心する。世の中には本当に頭のいい人がいる。

 土曜日はなんでだかよくわからないけど、疲れ果てて死んだように一日中眠っていた。その翌日は『さよならピアノソナタ』を全巻再読する。口下手な天才ピアニストヒロインとゆーと、今となってはWA2のかずさが思い出されてしまうわけだけど、こういうのはやはり古典的な類型なのだろうか。ともかく、究極の鈍感主人公みたいなのを(素直に?)出来ていたのはまだ俺妹-はがないパラダイム以前とゆーのが大きいとゆー気がする。

 今日はALPSのために本郷に行く。夕方からは場古典ゼミ。幾何光学第二回。小学生(中学生?)の頃にやったレンズの作図であるとかレンズの式であるとかが第一原理から導出されるのが大変気持ちいい。レンズと鏡について抽象度の高い定義があって笑う。
 哲学専攻の*君に哲学絶望話を毎回のように聞いている気がする。